ニーズが高まるサ高住とは

世の中には介護の施設形態が色々とあるが、その中でも近年ニーズの高まりを見せているのが「サービス付き高齢者向け住宅」である。いわゆる「サ高住」とも呼ばれる施設だ。
このタイプの施設は、「高齢者住まい法」によって整備された介護施設の一種だ。民間事業者などによって運営されるケースがほとんどで、法律によって厳しい設置基準が定められている。

まず提供するサービスについては、安否確認と生活相談が必須である。これらは「見守りサービスに関する基準」として定められており、そのサービスも「ケアの専門家」によって提供されなければならない。ここでいう「ケアの専門家」とは、介護福祉士や社会福祉士をはじめ、医師や看護師、あるいは運営法人の職員に至るまで、かなり幅広い。
そして日中9時から17時までは、必ず施設内に常駐することが義務付けられている。なお夜間については常駐の義務はないものの、不測の事態には素早く対処できる体制を整備することが、法律上規定されているため、常駐スタッフを置いていることが多い。
もちろん、このような法律で定められている以外のサービスも、サ高住独自に実施することが可能である。

また、施設の構造についても、厳しい基準が課せられている。例えば居室ごとの床面積については、原則として25平方メートル以上必要であることや、それぞれの居室には水洗トイレや台所をはじめ、浴室や洗面設備あるいは収納設備まで、一通り完備しなければならない。さらに、施設内すべてがバリアフリー構造であることも重要な基準となっているようだ。